相続登記の義務化に伴う新しい制度が創設

2025年05月21日

吾田(あずた)です。

前回のブログの続きです。

 

ここ数年、全国的に所有者不明土地が急増しており、深刻な社会問題となっています。
この問題の大きな要因の一つが、相続登記の放置です。
相続登記とは不動産の所有者が亡くなった際に、その名義を相続人に変更する手続きのことです。
相続登記が長年放置されると、所有者が誰かわからない、いわゆる「所有者不明土地」が増加します。

政府は、増え続ける所有者不明土地問題の解決に向けて法改正を行い、2024年4月1日からは相続登記の申請が義務化されました。
義務化以降、相続登記の申請は、相続人が不動産を相続したことを知った日から3年以内に行わなければならず、もし正当な理由なくこの義務を怠った場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

そして、この所有者不明土地問題の解決に向けて、新たに導入されるのが「所有権登記名義人の死亡情報についての符号表示制度(符号表示制度)」です。
符号表示制度は、法務局の登記官が職権により、ほかの公的機関で知り得た名義人の死亡情報を登記簿に符号で記載するという新しい制度です。
これにより相続登記がされていない不動産でも、登記簿を見れば名義人が亡くなっているかどうかを誰でも確認できるようになります。

これまでは、不動産の名義人が亡くなっても、相続人が相続登記をしない限り、名義人が死亡した事実は登記簿に表示されませんでした。
登記簿で名義人の死亡の有無を確認することができないと、所有者の特定ができず、民間事業や公共事業の妨げになったり、防災対策の遅れにつながったりといった問題が生じます。
民間事業や公共事業の計画段階で、所有者の特定ができて、どのくらい交渉に手間やコストがかかるのか前もってわかれば、より円滑に用地や地域の選定を行うことが可能になります。

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